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気になったらすぐに不妊治療の検査をしてみよう

妊娠率を高める治療

カップル

染色体異常を検知

すべての受精卵が必ず赤ちゃんにまで成長するとは限りません。実際に生まれてくるのは受精卵の3分の1〜4分の1に過ぎないと言われています。残りは染色体に異常があるため着床しないか、着床しても流産してしまいます。染色体異常のある受精卵は、高齢になるほど多くなり、40歳以上では74%にも上るとされています。そのため最新の設備で人工授精をしても、妊娠する確率は低いので注意が必要です。染色体に異常があるかどうかは、着床前診断で調べることができます。着床前診断は体外受精を行なうとき、受精卵の遺伝子を調べて、異常のないもののみ体内へ戻して着床させる技術です。これによって着床率を上げるとともに、流産する確率を下げることができます。

一部の病院で実施

胎児の遺伝子を検査する出生前診断は、人工中絶を促すとして問題になることがあります。しかし着床前診断は妊娠が成立する前に診断するため、問題は小さいとされています。それでも受精卵を生命の始まりと見る立場からは、生命の尊厳を侵すという批判があります。特にカトリック教国では、禁止されているところが多くあります。日本では着床前診断は違法ではありません。ただし日本産科婦人科学会は、原則禁止の立場を取っており、現在は臨床試験として一部の病院でのみ受けることができます。また学会に所属していない(反対の立場を取っている)医療機関もあり、そこでは着床前診断を受けられます。数は限られていますが、妊娠率を高めたいなら一考の余地はあるでしょう。